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自分はいつ死ぬべきだったかを考えることがある。誰にも聞けないこの問いが苦しくて、普段は過去をどこか遠くに放り出して生きている。過去を捨てたわけじゃない。だからお願い、許して欲しい。
私に生きる価値はあるのだろうか?
私はいつ死ぬべきだった?
私を好きだと言ってくれていた先輩が亡くなったとき?
私の大好きだった先輩が加害者になったとき?
中学に押し寄せるカメラから逃げたとき?
大きな十円ハゲが出来て、クラスの皆から笑われたとき?
ずっと支えますと誓った約束を破ったとき?
毎晩、お母さんがあの人の母親から罵声を浴びせられて泣いてる姿を、見て見ぬフリをしたとき?
ICUに入って命さえ危うかったお姉ちゃんが、退院してもなお自分勝手だったことを心のどこかで恨んでいたとき?
この世で一番大切なものを私が自ら選んでこの世から消してしまったとき?
結婚を誓って別れることなんてないと思っていた恋人を裏切ってしまったとき?
心療内科で境界性パーソナリティ障害だと告げられたとき?
きっとどれだけ後悔しても、どれだけ罪悪感に苛まれても、ラチがあかない。
幸せになりたいと願う私をお願いだから許してほしい
どうか解放してほしい
手首をどれだけ切り刻んでも死ななかった
薬をどんなに沢山飲んでも死ななかった
許してほしい
死にたいと願いながらも生きる私を許してほしい
そして出来ることなら助けてほしい
この虚無の毎日から引きずり出してほしい
明日に怯える私をどうか慰めてほしい
この世に絶望している私に、この世界のいいところを沢山教えてほしい
もうこりごりなんだ、傷つけるも傷つけられるのも。
私はただ本当に、心穏やかに過ごしたいだけなんだよ。本当にただそれだけなんだよ。